大学入試試験に民間英語検定試験の導入が2020年からのスタートが延期となり2024年となりました。これは今回の制度的な部分の改善が必要な点が指摘されたものでした。
様々な英語試験があり、それぞれの良さがあり、それに伴う料金体系もあり統一することは難しいと思いますが4技能のバランスのとれた日本の大学入試に適した英語検定が平等な機会で行われていくことを望みたいものです。
ただいずれにしろ、今後はセンター試験の2技能英語試験はなくなり、4技能の英語試験になることは確実です。小中校生は4技能の英語習得を現在の民間の検定問題集などを活用し、あらゆる英語試験にも対応できるように英語力をバランスよく磨いていただければと思います。
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以下は大学入試情報の螢雪時代の編集長からのメッセージです。
11月1日に、現在の高校2年生から対象となる予定だった「大学入試英語成績提供システム」の延期が発表されました。
共通IDの申し込みが始まる当日に延期が発表され、高校生・受験生の皆さんはもちろん、高校の先生方、保護者の皆様も驚き動揺されたことと思います。
さまざまな報道がなされていますが、留意したいのは、「大学入試英語成績提供システム」の導入が延期されたのであり、大学入試における英語外部検定試験の利用がなくなるわけではないということです。
「聞く」「話す」「読む」「書く」の英語4技能をバランスよく育成することは、現行の学習指導要領で示されていることです。また、大学入試においても英語外部検定試験を利用する大学は、2016年→2019年では推薦・AO入試で271大学→352大学、一般入試でも50大学→187大学と大きく増えています(旺文社調べ)。この状況は2020年以降も続くとみられます。
皆さんが英語の授業で4技能を学んできたことや、各種検定試験で目標の級やスコアを取得するために努力してきたことは無駄ではありません。これからも同様です。
2021年入試から大きく変わると言われてきた大学入試制度に突然の変更があったことで、大学受験に対する不安が広がったり、モチベーションが下がってしまったりした人もいるかもしれません。しかし、自分の将来像を描き、その実現のために大学で学びたいと志し、志望校合格という目標に向けて努力を積み重ねていくことが何よりも大切であり、尊いことなのです。
「大地黄金」という言葉があります。自分が置かれている場所でベストを尽くすと、その場所が黄金のように輝いてくるという意味です。どこかに黄金の場所があるのではなく、自分が今いる場所を自分で輝かせるのです。それぞれ環境や境遇は異なっても、自分が今できること、すべきことを考えて実行していきましょう。
今回の大学入試英語成績提供システム導入の延期により、各大学が公表していた2021年入試の「予告」の変更が今後発表されます。各大学のホームページや「大学受験パスナビ」「螢雪時代」などで正確な情報をキャッチすることが大切です。
旺文社は、これからも受験生を応援し続けます。
旺文社『螢雪時代』総編集長
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